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7.事業の成果

「はじめに」で述べられたように、平成元年度から5年度にかけて実施された二つの造船業CIM関連の開発研究事業の成果を受け、平成6年度においては組立産業全体の業務の在り方を探り、フレームモデルの概念を発展的に展開した汎用のプロダクトモデル(GPM:GeneralProduct Model)が検討されてその概念が確立された。さらにGPMの具体化について検討した結果、汎用的なソフトウェアツールや機能を包含した、造船業だけでなく自動車産業や建築業などの組立産業全体用として、それぞれのプロダクトモデルを効率よく容易に構築できる組立産業汎用のプロダクトモデル構築支援環境(GPME:General Product Modeling Environment)を提供することが有用であると確認されたため、これらの検討結果を踏まえ平成7年度から8年度にわたる2ヶ年計画の本開発研究が実施された。
事業の実施内容については1章にまとめられているが、それによって得られた主要な成果を要約すると以下のとおりである(表7−1参照)。
平成7年度は本開発研究の初年度として、
?GPMの根幹となるオントロジ(設計や製造過程に関する情報等をモノとその属性及びそれらの間の関係の定義の集合として表現したもの)の詳細検討を行い、加えて、OntoEditor,ProdEditor等の各種開発環境ツールを含めたGPMEの全体構成を整理してその仕様を確定した。
?主要要素であるOntoEditcr,ProdEditorについては、プロトタイプとしてのデモンストレーション版の製作とその評価を行い、GPME中核部分の基本設計から実装設計までを実施した。
?STEP等の関連プロジェクトについての調査検討を行い、本開発研究の意義を確認すると共にその位置づけを明確にした。
平成8年度には、上記の成果を受けて、
?オントロジの具体的実現物であるフレームライブラリを実装した。
?OntoEditor,ProdEditor等の各種開発環境ツールを実装した。
?GPMEにて作成されたデータと既存/市販システムのデータとのやりとりのため、GPMEのプロダクトモデルデータとSTEP/IGESとのデータ変換機能を実装した。

 

 

 

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